ニュースタは高気密高断熱住宅が標準仕様です。
高気密高断熱は高気密高断熱なのですが、似たような紛らわしい工法もたくさんあります。
10年ぐらい前、「気密工法は病気になる」と、気密住宅を全否定していた工法があります。
具体的には書きませんが、かなり多くの住宅会社さんが参入している工法です。
実はその工法は今では「気密は大切」と言っています。
今回は他工法の批判的な表現になる可能性があります。
批判をするつもりはなく、ニュースタの考え方との「差」を書いています。
他工法を選ぶか、ニュースタを選ぶかは価値観なのですが、
まったく異なる他工法とニュースタの性能を比較する時に
紛らわしい表現により、正確な比較ができなくなってしまうので、
誤解を恐れずにブログを書いていきます。
他工法を「A工法」として、書き進めますね。
A工法は10年ほど前は気密住宅に住むと鼻血が出て病気になると小冊子を出していました。
ニュースタの住宅は2002年から高気密高断熱住宅ですが、それが原因で鼻血が出たお客様はいません。
また、世界的にも高気密高断熱住宅は建築されていますが、これが原因で鼻血が出た方を私は知りません。
ところが!です。
現在はA工法のウエブサイトにも気密についてを解説しています。
冬はA工法オリジナルの部材が気密を高め、夏は通気を促進するのだそうです。
このオリジナル部材の気密ですが、どの程度の気密なのでしょうね?
このブログを読んでいる方は大丈夫だと思いますが、気密は気密試験を行わなければわかりません。
でも、A工法は気温によって変化するオリジナルの部材によって気密をとります。
つまり、寒い冬にしか気密試験を行うことができないのです。
さらに、A工法を導入している住宅会社さんで気密試験を行っている会社はないと思います。
数値で気密を具体的に書いている会社さんは私は見たことがありません。
熱で気密をとる部材ですので、気密を図るタイミングも難しいとは思いますが、
気密試験を計測せずに気密の高さをアピールされると、
私たちのように気密試験を行って気密をとっている住宅と
根本から異なるのに、
ニュースタの住宅→気密が高い
A工法→気密が高い
と、文字だけでは区別できなくなってしまうのです!
A工法の工務店さんに「気密試験は行っていますか?」と聞けば、
おそらく「ご要望なら気密試験は行います」と答えるでしょうけれど、
住宅の契約後、着工してから気密試験を行い、気密が低く出たとしても、もう引き下がれませんもんね。
ニュースタでは20年以上気密試験を行っていますが、気密をとるのは難しいです。
経年で低下しないように気密を取るのはもっと難しいです。
A工法はウエブサイトにこのように書いています。
気温が低下すると各通気口は自動的に閉じて、冷たい空気の侵入を防ぎます。
壁の中の空気を動きにくくすることで、室内暖房の熱が逃げにくくなり断熱性がアップします。
夏の通気性とは一変、家は気密性が高い状態になります。
ちなみに気密とはC値で表現します。
数値が小さい方が性能が高い、隙間風が小さい住宅ということになります。
高気密の定義ははっきりしておらず
C=1.0cm2/m2
でも、高気密住宅という場合もあります。
ニュースタでは
C=0.5cm2/m2
を下回るのが高気密だと考えていますし、実際に計測すれば
C=0.1~0.3cm2/m2
が標準的に出ている数値になります。
A工法でも気密は高いようですが、
C=5.0cm2/m2
であっても、江戸時代の住宅よりも隙間は小さいですから、
高気密住宅と言っても(定義はありませんから)オーバーではないのです。
+
様々な工法やフランチャイズがあります。
気密が高い、と言う表現は誰もが使います。
気密の高さは計測をしなければわかりません。
断熱が高い、という表現も誰もが行います。
でも、設計段階で計算をしなければ具体的な数値はわからず、
断熱が本当に性能が高いかはわからないはずです。
耐震が高いというもの一緒です。
少なくとも軸組計算を行い、水平耐力も評価しなければ
地震に強いかどうかはわからないはずなのです。
さらに、自然素材だってそう。
自然素材の家に定義はありません。
ちょっとだけ木を使ったら自然素材の家になりますし、
それがウレタン樹脂まみれであっても自然素材です。
A工法は様々な工法の中でも根拠が少なく、私はおすすめできないのですが、
でも、多くの工務店さんで採用していますし、その工務店さんが悪いわけではないので、
価値観の問題だと思います。
でも、もし、住宅の性能が大切だとお考えであれば
きちんと根拠(気密試験と断熱性能の数値化)を明示できる住宅会社を選んだ方が
建築後も納得して住むことができるのかな?って思います。