だいぶ過激なタイトルをつけてしまいましたが、諸悪の根源についてを書いていきます。
まず、住宅業界の諸悪ですが、切り口によっても変わってきます。
今回はなぜ、日本の住宅がこんなに悪くなってしまったのか、について、です。
え?日本の住宅は最高ですって?
ある意味では最高です。
だって、地震大国にありながら、地震に対する検討(計算)をほとんどせずに住宅を建てることができますし、
これから温室効果ガスを大幅に削減しなければならないのに、安価な弱断熱住宅を建てることができますし、
世界中でほとんど使われることのない断熱性能の低いアルミサッシやアルミ複合サッシを使えますし、
景観性の悪い、美的センスの欠片もない電柱を建てることに対して行政指導がありませんし、
住宅地に建てる家において、デザインコードもないですし、
今後、国の資産となって残り続けなければならない住宅の間取りは施主が自由に決められますし。
えぇ、イヤミです。
同じことをちょっと書き方を変えると以下のようになります。
木造二階建て住宅は4号特例というきまりによって、耐震計算をせずに住宅が建てられます。
住宅の断熱は入れるも入れないも住宅会社の自由となっています。
アルミサッシは一般的に使われていますし、アルミ複合という断熱性能の低い窓も一般的です。
で、耐震の検討と断熱性能は2025年から義務化されることになっています。
つまり、今(2023年)は義務化されていない。
他の国々ではどうかというと、少なくとも先進国では断熱性能は最低基準が定められており、
日本の室内のように、暖かい部屋と寒い部屋がある家は高くでは存在すらしていません。
諸悪の根源は?
私は大手メーカーの存在だと思っています。
そして、それに倣え右をする中小住宅メーカーも諸悪の根源。
つまり、建築業界全体が根源となっている、というわけ。
日本の場合は住宅を国の資産と考えていません。だから空き家があふれかえってしまうわけ。
空き家がなぜ、あふれかえってしまい大きな問題となっているか?
空き家が魅力的な建物で、お金を出してでも住みたい、買いたい!となれば空き家は人が住みます。
でも、空き家を想像してみてください。
めちゃめちゃ寒そうでしょ。
地震でつぶれてしまいそうでしょ。
隙間風が入ってきそうでしょ。
今、新築で建てられる家も同様で、
断熱は義務化されていない=寒い家
耐震計算は義務化されていない=地震でつぶれてしまいような家
家の気密は今後もルール化しそうにない=隙間風が入る
今、誰も住んでいない空き家と同じ程度の住宅がどんどん量産されています。
これらの住宅を法制化してしまったら、ローコストメーカーが困るから。
そう、大手メーカーの存在です。
アルミサッシを禁止してしまったら、大手サッシメーカーが困るから。
これもそう、大手メーカーの存在です。
電柱を禁止したら大手電力会社が困ります。
これは大手のメーカーではないですが、企業の存在です。
同じようなことが他にもたくさんあります。
でも、大手メーカーは社員を多く抱えています。
政治は国民の投票によって政治家が決まることからはじまりますから、
数万人の社員のいる、大手メーカーを敵に回したくないのです。
大手メーカーは様々な形で政治家に便益を図っています。
政治資金を集めるパーティーに参加してくれたり、
選挙活動で必要になる人員を貸してくれたり、
政治家の定年後は顧問や相談役としての就職先になったりします。
耐震の弱い家も、断熱の弱い家も、気密がない家も、安い家。
メーカーがこうして安い家を量産してしまえば、
中小住宅メーカーも倣わなければ金額で負けてしまいます。
耐震だとか断熱だとか高めた、高額な住宅では勝負ができないのです。
つまり、ニュースタのように小規模な住宅メーカーでありながら、
高い断熱性能や高い気密性脳、耐震性能を兼ね備えた住宅を標準仕様にしている
会社がどれだけ珍しいことなのかお分かりいただけますでしょうか?
実は断熱義務化は2020年に予定されていました。
でも、中小工務店が断熱義務化に付いていけないから、という理由で、
2020年に義務化されることは中止されてしまったのですね。
中小工務店の責任にしていますが、大手メーカーからも圧力があったに違いないです。
こうやってメーカーの圧力に政治が負けているのが日本の政治。
政治を批判しているわけではありませが、でも、諸悪の根源は大手メーカー。
そして、大手メーカーの圧力でルールを変えてしまう政治も同罪です。
これらの事に気づかなければならないのは私たち国民だと思います。
大手メーカーの圧力に政治が負けないよう、私たち国民も声をあげてきたいと思います。
いかがお感じいだたけますか?