換気の方法には大きく分けると2つあります。
それは機械換気と自然換気。
機械換気は3つに分かれます。
このうち第2種換気は医療機関などで用いられることが多く、用途が限られてきます。
住宅としては第1種換気か第3種換気となり、どちらを採用すべきか迷う施主様が多いようです。
この第1種にすべきか第3種にすべきかを施主様に委ねることがナンセンスだと思いますが、
どちらにすべきか悩む方が多いのはウエブなどで検索すればわかりますよね。
私の考えとしては、おすすめは第1種です。
でも、それを迷う前に確認すべき点をきちんと理解されていますか?という事。
それは気密です。
一般的にはC値という言葉を使って表記されるモノ。
現在は基準値そのものが法律に記載されていませんが、
以前は
C=5.0cm2/m2
を下回れば高気密住宅と定義して良いとされていました。
(床面積1m2当りの隙間面積。100m2の住宅であれば500cm2の隙間の家ということ。実はあまり気密は高くないです。)
現在は国交省で定めた基準はありませんが、鳥取県では気密性能を1.0以下にするのが省エネ住宅の基準となっています。
C=1.0cm2/m2
(床面積1m2当りの隙間面積。100m2の住宅であれば100cm2の隙間の家ということ)
気密性能の低い住宅、つまり隙間の多い住宅では換気装置を使っても室内の換気効率は低いです。
換気装置の性能を80%引き出すためには
C=0.3cm2/m2以下にする必要があります。
(床面積1m2当りの隙間面積。100m2の住宅であれば30cm2の隙間の家ということ)
第1種換気装置だろうが、その熱交換率が60%だろうが、90%だろうがあまり関係ないのです。
換気装置を経て家の中に入ってきた空気は熱交換をされるのですが、
気密が低く、隙間だらけの家だと壁や窓から直接家の中に空気が入ってしまい、
熱交換されない、温度も湿度も生のままで導入されてしまうからです。
少なくとも気密が
C=0.5cm2/m2以下
の場合、はじめて換気装置の性能についてを議論できるのです。
気密は「気密試験」を行うことで簡単に算出することができます。
逆に「気密試験」を行わずに気密性能はわかりません。
「当社の住宅は気密が高いので~」という会社は必ず気密試験を行っており、
ニュースタでも2010年以降に建築した住宅のすべてで気密試験を行っており、
そのすべての結果で高い性能を確認した上で住宅を完成させています。
換気装置が国産が良い?外国製が良い?
第1種が良い?第3種が良い?
ダクトありが良い?ダクトレスが良い?
それは高い気密性能の住宅にのみ検討すべき項目だという事を知っておいてください。