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「C値」って何?

「C値」と言う言葉、聞いたことありますか?

 

こちらは住宅の気密性能を示す数値となります。

 

例)C=0.5cm2/m2

 

これは、床面積当たりの隙間となります。
30坪の住宅だと、99m2ですので、

99×0.5=49.5(cm2)

この住宅は天井や壁、床の隙間面積をトータルすると、
7cm×7cmの大きさ、という事になります。

このC値ですが、以前は存在した基準が今はありません。
以前存在した基準は以下のようになります。

 

北海道:C値=2.0cm2/m2
本州 :C値=5.0cm2/m2

 

この数値以下の住宅を「高気密住宅」と定義をしていました。

上記の計算例と同様に考えますと、

 

北海道:14cm × 14cm以下の隙間で高気密住宅
本州 :22cm × 22cm以下の隙間で高気密住宅

 

 となります。

 

 

大きすぎません?

 

14cmって500mlの牛乳パックに匹敵します。
1リットルの牛乳パックの高さは20cm弱ですので、
北海道以外の本州は1リットルの牛乳パックが通り抜けられるぐらいの大きな隙間になります。

 

それで高気密住宅?

 

前述しましたが、C値は以前の基準値です。
今は基準値が存在しないのですが、これは2009年に削除されてしまったのです。
理由は、「高気密住宅を施工する技術がないから」。

 

いやいや~、ニュースタは2002年からC値=0.5cm2/m2以下の住宅を建てていましたから!

 

そもそも以前の基準値であるC=5.0cm2/m2ってスカスカですからね。
ほぼ密閉性のない住宅で、高気密とは呼べないと私たちは考えています。

 

気密が低いと起きるデメリットには以下のようなものがあります。

 

  1. 隙間風が入る
  2. 換気効率が悪くなる

 

【隙間風が入る】

これはわかります。

隙間があれば隙間風は当然入ってきますし、
これが日本の住宅の冬の寒さの一因となっていることも理解できます。
暖房も冷房もこの隙間風によって台無しになることも知っています。

 

【換気効率が悪くなる】

これご存じですか?

隙間があると換気の効率が悪くなるんです。
アンチ気密住宅の方々は、気密が高い住宅を窒息住宅と揶揄(やゆ)します。
しかしながら逆なのです。隙間が大きいと換気効率が下がります。

一般住宅における必要な換気回数は2時間で1回です。
(これについての賛否については今は触れません)
2時間で家の中の空気がすべて入れ替わるのが基準法で定められています。

2時間で1回の換気を行うために、換気扇の設置が義務化されています。
換気扇によって強制的に家の中の空気を入れ替えできているのか・・・。

換気扇による換気は、ストローのようなものだと考えて下さい。

ストローで息を吸うと、ジュースを飲むことができます。
息を吸うのが換気扇のファン。ストローの中が家の中の空気。
ジュースは外気(新鮮な空気)と考えればわかりますよね。

通常はストローを吸えばジュースは上がってきます。

気密の低い状態は、ストローに穴が開いている状態。
縦笛(リコーダー)のようにストローに穴が開いていたら・・・。
ジュースを吸い上げるためには強く息を吸ったり、
隙間が多いとどれだけ吸ってもジュースは上がってきません。

古い住宅は隙間が多かったから自然に換気ができた・・・。

そう、アルミサッシようのようなパッキンが付いている窓がなければ、
家の中と外を区切るのが障子や雨戸だけで、ガラスを入れなければ、
外壁が木材一枚だけならば、自然に換気ができるかもしれません。

でも、そんな家、生活できませんよね?

だから中気密の住宅になりますし、
室内外の温度差や風があればある程度の換気はできるかもしれませんが、
条件によってはまったく換気がされない日があるかもしれません。
そもそも寒いからって隙間にガムテープやパッキンをホームセンターで買って付けていませんか?

つまりそういうことなんです。

 

この換気を考えると、住宅の気密は

 

C値=0.5cm2/m2以下

 

にすることが必要とされています。
本州の高気密住宅の基準の10分の1です。

ニュースタの住宅はすべての住宅において気密検査をしており、
0.5を上回るような住宅は気密低減の原因を調べるようにしています。
(ほぼ、そのようなことはないのですけれどね)

 

高気密住宅は絶対に必要だと思いますし、
住宅を建築するたびに気密試験をして、確認すべきだと思います。

ニュースタは全棟で気密検査を行っており、それは隙間風と換気効率を上げるためです。

長文になりましたが、ご理解いただければ幸いです。