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現場と工場

日本の住宅市場において、大手ハウスメーカーのシェアは大きいです。

工場でユニットを生産し、それを現地でつなぎ合わせる工法が多く、
鉄骨や軽量鉄骨などで作ったユニットの正確な施工性を特徴にあげています。

ところで我々工務店の多くが現場で木材を加工してくみ上げていく方法。
工場で住宅をくみ上げるメーカーからすると、現場施工は不正確だそうです。
なぜ工場で作ったものが正確で、現場で作ったものが不正確なのでしょう?

もちろん我々ニュースタは現場作成。

工場で作ると正確、というわけでもないと私は思っています。
例えば自動車やコンピューターなどの機器類は工場で作っていますし、
それは現場でくみ上げることは絶対に不可能ですし、
メーカーにもよりますが、概ねかなりの正確さで仕上がっています。

自動車やコンピューター類の機器の素材は金属かプラスチック。

つまり、型に押し付けたり、型に練りこんだりするものが正確なのですね。
だから鉄骨系のハウスメーカーは正確性を特徴に挙げています。
木材を使用したメーカーだとそこまで正確性は特徴にできません。

木は空気中の水分量によって膨らんだり痩せたりします。

また、自然のものであるため、正確にノコギリで切断したとしても
金属や樹脂に比べると誤差が大きいのは避けられません。
一本一本の木材は木の繊維の強度が若干異なり、
また、木の繊維の方向も若干異なり、機械的に一瞬正確に切れても
その繊維たちは分子レベルでみればソヨソヨと動いてしまうわけですから。

施工する日、雨で木の繊維が膨張気味だから、冬で乾燥気味だから、
切ったばかりの木で痩せる可能性があるから、十分乾燥しているから、
杉で割れる可能性があるから、松で脂分が豊富だから。

鉄と違って木は一本一本の生えている環境が異なります。
山の西側と東側、斜面の途中と山のてっぺん、木々が密な箇所と祖な場所。
それらによっても木の繊維の密度や方向がまるで変わります。

木の組み合わせ方で強度を出す木造住宅工法の場合は、
木の状況を見ながら職人がカットしたものを接合していきます。
だから工場で施工したとしても、最終的にくみ上げたときの施工性につながらないのですね。

ニュースタは現場施工が中心です。

そもそもが工場制作品と正確さを争う気はありません。
でも、仕上がった時の雰囲気は工場制作品を上回るように気を付けています。
それは塗装した木材のムラや触った感じ。
木を触った感じがするように、木の表面を活かして。

住宅に自動車のような正確さを求めるのであれば
(たぶん、工場制作でもそれは無理でしょうけれど)
一般的な住宅の価格の倍かかったとしても難しいと思いますし、
木の質感を生かした住宅にしようとすればさらに難しいと思います。

だからニュースタは手作りの家を手作りとして建築しています。

手作りの家はニュースタで。
自然素材の気持ちいい住宅をニュースタから。