石塚のブログ(←クリック!)にもありましたが、
今日は建築や土木の業界に携わる私たちが、
絶対に忘れてはいけない日です。
1995年1月17日早朝(5時46分)淡路島北部を震源とした、
M7.3の地震が6434人の死者と4万人以上の負傷者を出しました。
私たちが建築した、『住宅』が凶器となり、
多くの方々の命を奪うことになったのです。
もちろん原因は住宅の倒壊だけではありません。
その他にもいろいろな要因はありますが、
全半壊の住宅は25万棟以上になります。
これが被害の多くを作り出したことは疑いようがありません。
この地震を機に住宅業界では法律が改正され(平成12年)、
現在でも、その改正された法律を基準にしています。
以前私が勤めていた土木設計事務所でも
阪神大震災後に公共構造物の耐震補強工事が増え、
どういった方法で耐震補強をするのか
いろいろな設計計算をした記憶があります。
あの地震から16年が経ちました。
まだ耐震補強が済んでいない公共構造物が多いです。
私の息子が通う小学校は、体育館の耐震補強工事を
今、施工中です。
多くの子供たちを収容する、学校という施設であっても
未だあの教訓を生かすことができていません。
そして、住宅は…。
新築住宅は長期優良住宅と言って、
阪神大震災に耐えられる強度の1.25倍に高めた住宅が、
どんどん増えていっています。
しかし、既存住宅の耐震化はほとんど進んでおらず、
行政でも補助金や減税などの優遇をしてはいるものの、
費用がかかる耐震工事の促進になるほどの優遇にはならず、
まだまだ耐震上不安の多い住宅がたくさんあります。
住宅は人間の生活を守る場所です。
これを肝に銘じ、決して「儲け主義」の住宅会社に
成り下がらないように信念を持って
これからも良い住まいを、安全な住まいを提供していこうと、
改めて兜の緒を締めなおした森でした。