築後10年の住宅の壁のひび割れ。
弊社にて建築した住宅ではないのですが、補修の依頼がありました。
木造住宅におけるクロスのひび割れや塗り壁のひびを
完全に無くすことはたぶん不可能だと思います。
しかし、これを低減するような努力は建築各社、行っています。
例えば構造材を乾燥した木材にすること。
木材には調湿作用があり、湿度が高いときには吸湿、
湿度が低いときには放湿をします。
これにより木材の体積が増えたり減ったりするのです。
ビニールクロスは弾力性があまりありません。
この木材の体積の変化についていけなくなると破れてしまいます。
ただし、乾燥した木材は高価なので工事費全体を吊り上げてしまいます。
ローコスト系住宅はホワイトウッドの集成材を使い、
ホワイトウッドの集成材は安価で、収縮が少ないのが特徴です。
ただ、耐久性能があまり高くなく、
屋外暴露実験では5年程度で崩れ果ててしまう結果が出ています。
安く、いい家を手に入れるのはなかなか簡単なことではありません、
でも、安い家には安い理由があり、高い家には高い理由がありますから、
常に疑問をもって住宅会社の営業マンにいろいろと聞いてみましょう。
きっと「ピン」とくる建築会社があるはずです。