二階は寝室と子供室でプランニングされています。
一階の床は桧でしたが、二階の床は杉を使っています。
硬い桧と比べると、とても柔らかい杉材の床は、
暖かく、足ざわりもとても良いのが特徴です。
湿度による伸縮が大きいため、
乾燥する季節は板が縮み、隙間ができてしまったりします。
こうした特長をよくご理解いただいたうえでの採用となります。
天井に使用したのは「ラス下」と呼ばれる、
モルタル塗りの下地などに使用されるとても程度の低い木材です。
使用する数量の倍以上を確認し、露出に耐えられる部材を選定しています。
(露出に耐えられる…節などが少なく、木目が美しい部分)
木の隙間は6mm程度隙間を作ることで、
木の収縮が木にならなくなると考えています。
また、隙間はあらかじめ張っておいた、
農業用のカンレイシャが見えるので、とても奥行きがあるように感じます。
斜め天井の居室で気をつけなければならないのは照明器具です。
天井付けにしてしまうと電球の交換が容易でなくなってしまいます。
このため、ペンダント方式(吊り下げ方式)の照明器具の中から選定します。
ペンダント方式の照明器具は選択肢がとても少なく、
(食卓の上に取り付けるタイプのものは多いのですが…)
6帖~8帖間を十分な明るさにすることを考えると、
限られたものの中から選ぶようになってしまいます。
斜め天井の場合は照明器具選びにとても苦労します。
階段を上がった、ホール部分にある飾り棚。
絵や写真を飾っても素敵でしょうし、
ここに黒板を置いておいて、家族の伝言板にしても楽しいし、
棚をひとつ付けただけで可能性が広がっていきます。