先日、ハウスドクターで伺ったオーナー様のお住まいの床です。
色が違いますね。
どちらも桧の無垢の床材なのですが、
古くなったので、数年前に一部張り替えました。
白っぽいのが新しい床で飴色になっているのが古い床です。
古い部分も弱ってきたようなので張り替えて欲しいと、
依頼を受けて、この写真を撮りました。
「木」は変色します。変形もしますし、傷も付きます。
でも、それが汚れに見えないことが、「木」の良さなんだろうなーって思います。
例えばこれが「木」ではなくて、プラスチックの木目調だったら
変色したり、変形したり、傷が付くと汚く見えてしまいます。
でも、「木」の場合はこういったものがすべて、『味わい』となります。
僕は「素材」の持つパワーだと考えています。
プラスチックの木目調は、どんなに精巧に木目を模倣しても
素材の持つパワーまでは模倣することができません。
味わいがでずに汚れてしまうのですね。
「木」の変色や変形や傷を、汚く感じる方もいらっしゃいます。
それはそれで仕方がないと思うのですが、でも、
プラスチックの木目調と本物の木の経年を比べればきっと、
プラスチックよりも木の方がずっと良いと思うはずです。
写真のように部分的な張替えをしても違和感はありません。
本物の素材だけが持つ味わいがあるからです。
木目調や塗り壁調も予算やメンテナンスから選ぶ場合もあります。
それで、いつのまにか○○調が本筋に変わりはじめています。
ローコストなんだから仕方がないのでしょうか?
答えは皆さんの心の中にあります。
素材を上手にご提案できるようになりたいと、僕たちはいつも考えています。