国営ひたち海浜公園にある、旧土肥家住宅をご存知ですか?
江戸時代の住宅(1600年代)を移築したもので、
日本住宅のルーツを見ることができるんです。
現代の住宅建築は、ルーツを知ることで、
仕組みや根拠を知ることができるので、
僕はこれらの古民家を見るのが大好きなんです。
もちろん、現代住宅は古民家とはまったく異なります。
でも、
なぜ、縁側があるのか?
なぜ、雨戸ができたのか?
なぜ、家相という考えができたのか?
なぜ、廻り縁(という部材)ができたのか?
そういった「なぜ?」の理由がわかります。
「なぜ?」の答えが出ると、住宅がまた面白くなるんですね。
さて、空を見上げると茅葺屋根が見られますが、
ここにきれいなグラデーションがあるんですね。
なぜ、グラデーションになっているのでしょうか?
材料に使われているのは、ススキや葦など、
いわゆる「雑草」なのですが、
これらにはそれぞれ特性があり、
たとえば水に強いヨシを軒に使ったりするそうです。
耐水性の高い杉皮を下の方に使用して
雨水の浸水を防いでいたりするそうです。
実は杉皮は比較的最近まで雨水の侵入防止として、
最終防水層として使用されていた経緯があるようで、
瓦の葺き替え工事で、外した瓦の下から杉皮が
出てくることも時々あります。
年末年始は大晦日と元日のみ休園になりますが、他は朝9時半から開園しています。ぜひぜひ足をお運びになって、旧土肥家を見てきてください!(←クリック!)