既存住宅の長期優良化が見直しになるようです。
国土交通省は、ストック重視の住宅政策の推進に向け「長期使用構造等とするための措置及び維持保全の方法の基準」(告示)を改正し、既存住宅をリフォームし長期優良化する際の認定基準を追加する。「既存住宅の増築・改築に係る長期優良住宅認定基準案」(認定基準案)を公表、21日まで意見募集を実施し、2016年1月に公布する予定。また、住宅性能表示制度を見直し、既存住宅に関しては「劣化の軽減」と「温熱環境・エネルギー消費量」などについて表示基準と評価基準の追加を行う。既存住宅の長期優良化基準、性能表示見直しともに4月実施を目指す。
国土交通省が既存住宅の長期優良化認定基準案、性能表示制度とともに来年4月見直しへ | 住宅産業新聞
なかなか難しい既存住宅の長期優良化ですが、難しい理由の一つに「既存住宅」というカテゴリーがあります。
実は「既存住宅」にはかなり大きな幅があります。
断熱リフォームをするためのポイントの一つが床下空間というのがあります。
床下空間が小さい、すなわち築30年程度以上経過している住宅は床下が極端に小さく入ることができません。
床下の断熱施行はとても大切なのですが、施行できないことにははじまらないのです。
「既存住宅」というカテゴリーの中にも長期優良化が可能・不可能をきちんと明示していかないと長期優良化リフォームの定義は難しいと思います。
というのをやると、古い住宅はばっさりと切り捨てられてしまう。
古い住宅も建築基準法に従って建築しているわけで、古い基準法に従った住宅をばっさりやるのは、国土交通省自身を否定してしまうことになるわけで、それはそれで大きな判断が必要になります。
なかなか難しい判断になりますよね~。
「既存住宅」というカテゴリーに長期優良化が不可能な住宅を明示できるかどうか?
そこが今後の長期優良住宅の普及に必要な決断となりそうです。