まっすぐな一本の線。
モノづくりの世界では、この一本の線というのが難しい。
角(かど)は二本以上の線で構成されていることがほとんど。
特に異なる素材の境目は三本、四本の線で構成されています。
異なる素材をきれいに組み合わせるのは難しく、
また、熱による伸び縮みも異なるため、
それらの差を埋めるために「カバー」や「見切り」といった
部材を組合せ、そこに線が生まれてきます。
窓の枠の部分やドアの枠の部分はたくさんの線で構成されていますよね。
それらの線をできるだけシンプルにすることが
建築業界やモノづくりの業界の技術です。
できれば紙に書いた一本の直線のようにすっきりした線で構成させたい。
シンプルな線、という視点で見ると住宅インテリアやすぐれた家具デザインが違った見え方をしてきます。